農福連携で地域の魅力創造
社会福祉法人 フォーレスト八尾会

就労継続支援を行う社会福祉法人フォーレスト八尾会(富山市八尾町黒田)は「くわ茶プロジェクト」に取り組んでいます。江戸期に養蚕業で栄えた八尾は「蚕都」と呼ばれましたが、産業衰退とともに桑畑が失われました。2005年の市町村合併をきっかけに「地域の文化や歴史を残したい」と同会のメンバーが発案。耕作放棄地を活用し、無農薬で桑の栽培を05年から始めました。
障がいを抱えた就労者が栽培や収穫に携わり、農業と福祉が連携した取り組みとして注目を集めました。6次産業化にも成功しており、カフェインフリーで健康成分を含む桑の葉をお茶や菓子に加工し、お土産として販売しています。
現在では、本取り組みを小中学校で知ってもらう出前授業も開催。地域の歴史や資源を知ってもらうきっかけになっています。同会の村上満理事長は「観光、環境、健康の3Kに貢献できる活動として始めたが、教育という4つ目のKにつながった。今後は桑の効能を生かして、サウナなどさらなる活用に取り組みたい」と語ります。