チョコレート専門店HummingBird（富山市総曲輪）は、フェアトレード（公正な貿易）のカカオ豆や、地元食材を使った商品の製造・販売を通じ、世界と地域の課題にアプローチしています。カカオ豆は「児童労働が行われていない」環境で作られたガーナ産のものや、購入するとベトナムのカカオ生産者への栽培技術支援が行われるものなどを使用し、途上国の生産者をサポートしています。

氷見うどんの切れ端を活用したクランチ風のチョコレートや刺身用にシロエビをむき身にした際に出る殻を粉末にして練りこんだチョコレートなど、店頭では販売しづらい規格外の食材を利用した商品は、富山県の魅力をアピールするとともに、県内の食品ロス削減にも一役買っています。

今春には取り組みの一環として、滑川高校の生徒が考案したクラフトコーラを提供しました。「地域の若者を応援しようと来店するお客さんが多くて印象的だった」とオーナーの時女宗久さん。「富山の人が大切にする地域のつながりのように、社会的に意義のある活動を広げていきたい」と抱負を語りました。