県空港スポーツ緑地では、インクルーシブ遊具の整備が進められています。「インクルーシブ」は、「包括的な」「分け隔てのない」という意味があり、年齢や障がいの有無にかかわらず楽しめる遊具を来年春に設置する予定です。

設置は、同緑地の指定管理者で、障がい者就労にも取り組む造園会社・野上緑化（富山市）が県に提案し、実現に至りました。同社と障がい児通所支援事業所との交流の中で、支援者や参加した障がい児の家族から寄せられた「障がいがある子が使える遊具がない」「他の子にじろじろ見られたり迷惑をかけたりしないか心配」などの声を聞き、誰もが楽しめる遊具が必要と考えたのがきっかけ。昨秋実施した実証実験で好評だったことで常設化が決まりました。園内には、３歳児から楽しめる回転式遊具やサポートがついたブランコのほか体の介助を必要としない遊具も備えられます。

同緑地の長谷川暁信所長は「目に見えない障がいを持つ子もいる中で、遊具を通し、みんなが一緒に楽しめることが大事。だからこそ公園に置く意味がある。大人も温かく見守る気持ちで遊ばせてほしい」と期待を寄せました。