伝統木工技術から脱炭素実現へ
タニハタ
組子(くみこ)建具などを製造するタニハタは、木材を使う会社ならではの取り組みでSDGsを推進しています。
組子は、釘を使わずに木を幾何学文様に組み付ける伝統木工技術。製品に木を多く使用するため、杉やヒノキなどの原材料はできるだけ近い産地から調達しています。工程で生まれたおがくずは、自社内で圧縮したペレットに加工、冬季の暖房の燃料に再利用しています。社内は太陽光発電や水力発電を使用したCO2の排出がないグリーン電力のみでまかなうなど脱炭素の取り組みを推進。2021年には環境省の気候変動アクション環境大臣表彰を受賞しました。
職人の作業着は、夏季の冷房使用を抑える目的で、通気性・速乾性に優れた高島ちぢみや三河木綿のオーダーメード品に。こだわった和のデザインを通じて、教育旅行の一環で来る学生や海外の顧客が来社した際に、日本の伝統文化を感じてもらう狙いもあります。
谷端信夫社長は「見学に来た学生は、組子だけでなく環境への関心が高く、私たちがお客さまから気付かされることも多い。SDGsへの機運の高まりはビジネスチャンスにもなっており、これからも進めていく」と話しました。