地域医療の質向上へ

富山市立富山市民病院

目標

石田 陽一病院事業管理者に聞きました。

SDGsの目標のうち健康・福祉の分野は私たちの暮らしの根幹に関わります。新型コロナウイルスの感染拡大で、地域医療に注目が集まりました。

院内感染という事態を経て、改めて利用者に信頼される体制整備を進めています。プレハブの発熱外来を8月に開設し、12月には院内に常設の発熱外来を設置する予定です。また事務職を含めた全職員の感染予防対策の教育に力を入れています。

求められるのは感染対策と通常診療を高いレベルで両立できるようにする改革です。例えば、感染拡大時には病床の入れ替えや配置を工夫することで日常診療の継続を図ることになります。さらに今後は院内のネットワークインフラを整備し、オンライン診療などのICTの活用を進めていきます。

日頃からの地域の健康増進への支援も欠かせません。富山市まちなか総合ケアセンター内では毎週「ふれあい健康講座」を開いており、今後も介護予防や食事改善などを分かりやすく紹介し、健康づくりのサポートに努めます。

職員の働き方改革も急務です。

病院は女性が多い職場ですので、県内でいち早く1983年に院内保育所を整備し、子育て世代の育児環境充実に取り組んできました。今後はさらに仕事と育児の両立支援に努めていきます。労働時間を短縮するため、業務の移管と協働化を進める「タスクシフト・タスクシェア」や、各部署間の仕事の標準化に取り組んでいます。さらに研修にオンラインを活用するなど、時間の有効利用を通じて労働環境の改善を図っています。

住み続けられる豊かなまちづくりに向け、求められる地域医療とは。

利用者の視点に立ち、患者、家族と一緒に病気に立ち向かう病院であることで不安なく暮らせるまちづくりに貢献できます。今は、医師会、保健所、行政機関とのパートナーシップを強化し、スピーディーで柔軟な感染症医療を提供していかなければなりません。いかなる脅威にも打ち勝つレジリエントで豊かな地域づくりのために、地域医療のさらなる質向上に取り組んでいきます。

石田 陽一 富山市病院事業管理者

2020年8月に開設した発熱外来

富山市立富山市民病院

所在地:
富山市今泉北部町2番地1
電 話:
076-422-1112(代)
URL:
https://www.tch.toyama.toyama.jp/
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